就職などの影響
学生ローンで借りた場合、就職等への影響を懸念する学生はとかく多い。
就職の影響 = 就職先に借金の事実がバレるを意味する。
果たして、就職先に学生ローンの借金が知られてしまうことなどあるのだろうか?
就職先にバレるとはどういうことか?
つまり、個人信用情報が第三者に知れてしまうことがあるのかどうか?ということになる。
TOPページでの説明した「、信用情報の照会・取得は、貸金業者が与信判断目的のみでしか取り扱うことができない」
これを思い出して頂ければ、もう説明の必要はないだろう。
個人信用情報の照会は、指定信用情報機関の会員である貸金業者が、与信判断の目的のみでしか利用することができない。
しかも、普段皆が利用しているインターネット網ではなく、専用回線(専用のネットワーク)を使用する必要がある。
さらに、本人の同意なく情報を取得した場合、法律違反となる。
以上のことを踏まえると、就職先が消費者金融やクレジット会社等、金融関連でない場合は、個人信用情報を取得する手段すら持たない。
よって、就職先に学生ローンの借金がバレるということは、物理的にありえない。
では、就職先が金融関連だった場合はどうか?
これはかなり心配する人も多いだろうが、もう一度先ほどの文言を読み返して頂きたい。
個人信用情報は、与信判断目的でのみ、本人の同意を得てはじめて照会する事ができるのである。
与信判断とは、お金を借りる目的で貸金業者に申し込みの意思表示をし、それに対して貸金業者が貸せるのか貸せないのかを判断する事である。
つまり、就職の採否目的で個人信用情報を取得することは、法律違反となり、その業者は罰せられる。
しかも、同意を得ないで取得したとなれば、なおさらである。
学生ローンはもとより、貸金業者に対して個人情報の取り扱いは非常にシビアなもので、デリケートなものだ。
当然、管轄当局より耳にタコができるほど厳重な取扱いを指示されている。
このような状況で下手をすれば業務停止命令等のリスクを冒してまで、就職採否目的で個人信用情報を取得することはありえないのだ。
では、就職の採否目的で情報を取得したのか、それとも与信判断かを、信用情報機関に見抜かれてしまうことはあるのか?
こういう疑問も残るだろう。
これについても少し説明したい。
まず、「照会」がされれば、普通はそのあとに「報告(登録)」がなされるのが通常の与信判断目的の「照会」だ。
仮に就職先C社が就職採否の為の信用情報をとりまくっていたとしたら、そのあとにあるはずの「報告(登録)」が全くない状態になる。
これはあきらかに不自然で、信用情報機関にすぐにバレてしまう。
このC社は、信用情報の照会ができるという事は、なんらかの貸金業に係る業務をしているはずだが、確実に罰せられる事になるだろう。
したがって、C社はわざわざこのような危険を冒してまで信用情報の悪用をするはずがないのである。
よって、学生ローンで借りていることが就職に悪影響を及ぼすことはありえないという結論に達する。